【書評】労組日本プロ野球選手会をつくった男たち

労組日本プロ野球選手会をつくった男たち 読了

少し前のサンデーモーニングに、落合と中畑(通称:オチナカコンビ)が出ていたとき、
野球殿堂入りの選考基準についての話になった。

中畑が冗談半分で「なんで俺が入れないのかなー」みたいなことをしきりに言っていて、
実績考えたら、そりゃ無理だろうと思っていたのだが、この本を読んで変わった。

中畑は殿堂入りしてもいいんじゃないか。

日本のプロ野球界に、労働組合を作り、選手会の初代会長になったのが中畑だ。
それも、お飾りだけの役職ではない。シーズン中にもかかわらず、弁護士や、球団関係者や各球団の選手に連絡を取って、オーナー連中に潰されないように秘密裏に動き、ようやく選手会の設立にこぎつけたのである。

FA制度やスト行使権など、選手会が勝ち取った権利は多いが、
それは、初代会長の中畑がいなかったら成し遂げられなかったことでもある。

最近は選手会に入る必要は無いといって、選手会を退会する選手もいるようだし、
代理人が選手会を抜けるように、選手に言うこともあるらしい。

FA制度があるのも、代理人制度も、選手会が作ったものだ。
それを退会しておいて、権利だけは行使するというのは納得できないものがある。

先人たちの苦労を理解した上で、態度を決めてほしい。

目次
序  章 日本プロ野球選手会の存在意義とは何か
第1章 労組創設者、中畑清
第2章 目に見えないファインプレー、陰の功労者たち
第3章 ヤクルト選手会を復帰させた男、尾花高夫
第4章 FA制度導入の立役者、岡本彰布の「仕事」
第5章 スト決行、古田敦也の決断
第6章 田尾安志、新球団という葛藤
第7章 「ポスト古田」に自ら手を挙げた宮本慎也、「ここからやろ」
第8章 踏まれても踏まれても真っすぐに、『はだしのゲン』になった新井貴浩
第9章 10年後の選手のために 會澤翼の献身